トイレの神様

作曲者 植村 花菜
作詞者 植村 花菜、山田 ひろし
MIDI制作 MOMO
データ作成日 2011.1.11
データサイズ 38.2 KB
コメント 2010(H.22)年、植村花菜さんの実体験をもとにした詞によるヒット曲で、同名の小説も出版されました。
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  小3の頃からなぜだか おばあちゃんと暮らしてた

  実家の隣だったけど おばあちゃんと暮らしてた


  毎日お手伝いをして 五目並べもした

  でも、トイレ掃除だけ苦手な私に おばあちゃんはこう言った


  トイレには それはそれはキレイな女神様がいるんやで

  だから毎日キレイにしたら 女神様みたいにべっぴんさんになれるんやで


  その日から私は トイレをピカピカにし始めた

  べっぴんさんに絶対なりたくて 毎日磨いてた


  買い物に出かけた時には 二人で鴨なんば食べた

  新喜劇録画し損ねたおばあちゃんを 泣いて責めたりもした


  トイレには それはそれはキレイな女神様がいるんやで

  だから毎日キレイにしたら 女神様みたいにべっぴんさんになれるんやで


  少し大人になった私は おばあちゃんとぶつかった

  家族ともうまくやれなくて 居場所がなくなった


  休みの日も家に帰らず 彼氏と遊んだりもした

  五目並べも鴨なんばも 二人の間から消えてった


  どうしてだろう? 人は人を傷付け、大切なものをなくしてく

  いつも味方をしてくれてたおばあちゃん残して ひとりきり 家 離れた



  上京して二年が過ぎて おばあちゃんが入院した

  痩(ヤ)せて細くなってしまった おばあちゃんに会いに行った


  「おばあちゃん、ただいま−!」ってわざと 昔みたいに言ってみたけど

  ちょっと話しただけだったのに 「もう帰り−。」って 病室を出された





  次の日の朝 おばあちゃんは静かに眠りについた

  まるで まるで 私が来るのを待ってくれたように


  ちゃんと育ててくれたのに 恩返しもしてないのに

  いい孫じゃなかったのに こんな私を 待っててくれたんやね


  トイレには それはそれはキレイな女神様がいるんやで

  おばあちゃんがくれた言葉は 今日の私をべっぴんさんにしてくれてるかな


  トイレには それはそれはキレイな女神様がいるんやで

  だから毎日キレイにしたら 女神様みたいにべっぴんさんになれるんやで



  気立ての良いお嫁さんになるのが夢だった私は

  今日もせっせと、 トイレをピカピカにする


  おばあちゃん おばあちゃん ありがとう、

  おばあちゃん ホンマに ありがとう